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シティプロモーションアワード2021表彰式

​2021年12月24日にシティプロモーションアワード2021表彰式を開催致しました。

​会場:一般社団法人 日本経営協会

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審査委員講評

​河井孝仁 委員長

シティプロモーションアワードは審査委員の皆さま、実行委員の皆様の力によって成立しています。また、24日の表彰式をはじめとして一般社団法人日本経営協会にもとてもお世話になりました。
もちろん、まだ海のものとも山のものともつかなかった第1回のシティプロモーションアワードに応募していただいた自治体の皆さんがあってこそのアワードです。ほんとうにありがとうございました。

シティプロモーションアワードは、従来、ややもすると単発的なイベントや知名度の獲得にとどまるものとして理解されていたシティプロモーションに対し、定量的データとロジックで「説明できるシティプロモーション」、戦略性のあるメディア活用に基づくシティプロモーションを行っている自治体を顕彰し、それらの取り組みが多くの地域で実現することを期待して立ち上げました。

今回金賞を受賞された自治体の取り組みは、それらの視点から高く評価されたものと考えています。

もちろん、シティプロモーションの在り方については多様な発想があると考えています。そのうえで、シティプロモーションアワードは「説明できるプロモーション」を重視して審査いたしました。

応募をいただきながら、選外となった自治体については、本来は適切な取り組みを行っていながら、応募書類の記述及びヒアリングでのご回答において、十分に確認できなかった部分もあったかもしれません。

以上を鑑みて、審査結果についても、単に授賞通知に止めず、受賞に至るコメント、さらに評価シートの公開を行うことで、可視化や批判可能性を高めました。
今回は選外となった自治体にも、相当程度は納得してもらえるように、詳細な評価シートをお返ししたつもりです。

今後、今回の授賞団体の取り組みを中心に、シティプロモーションのありようを、イベントやオンライン、オフラインのメディアで積極的に発表していきます。
シティプロモーションを志す多くの人々の参考になればと考えています。

とはいえ、まだまだ途上のアワードでもあり、今年度の反省を活かし、来年度はさらにブラッシュアップしたアワードにしたいとの考えています。これからもよろしくお願いします。

​細川甚孝 副委員長

【シティプロモーションとは】シティプロモーションアワードは、そもそも、「説明できる」シティプロモーションのあり方を検討するために始まりました。そもそもシティプロモーションとは、「地域を持続的に発展させるために、その魅力を発掘し、内外に効果的に訴求し、人材、物財、資金、情報などの資源を地域内部で活用可能としていくこと」とされます。

【今回受賞の13自治体共通の特徴】この意味で、今回受賞された13自治体全体の特徴としては、なぜこの活動をするのか、活動した結果としてどんな効果がみえるのかを「説明」できることにあります。一般にロジックモデルといいますが、この論理的なつながりを実践的に行政施策に取り入れていることが特徴的です。

【社会変化の中のシティプロモーション】現在、コロナ禍・気候変動・地域コミュニティの崩壊という大きな社会変化が起きつつおります。この中で、これまでとは違う自治のカタチが必要とされています、自治の新しいカタチには、シティプロモーションで議論されている地域への参加、地域活動への感謝、地域の魅力を推奨するという一連の住民参画総量を高めることが求められます。

【「しぶとく」「しなやか」なシティプロモーションの必要性】この中で、シティプロモーションアワードのキーワード「説明できる」の必要性は、上記の変化の中で「しぶとく」そして、「しなやか」に活動を進めていくべきことにあります。環境変化の中で、様々なトラブルの発生することが想定される中で、どのようにして柔軟に進めることが出来るかどうかが重要になります。

田中輝美 委員

記念すべき第1回のシティプロモーションアワード、金賞受賞の13自治体の関係者の皆さま、あらためておめでとうございます!受賞自治体の皆さまはもちろん、惜しくも今回選ばれなかった自治体の皆さまにとっても、自分たちの取り組みを振り返り、他自治体と比較しながら強みやこれから伸ばすところを可視化する、そんな相対化の良い機会にしていただけるとうれしくありがたいと考えているところです。

応募自治体の取り組みは、ひとつとして同じものはありませんでした。審査に関わらせていただき、シティプロモーションの多様性と、また、可能性の大きさについて再確認することができました。受賞や応募は「終わり」ではなく、「始まり」ですよね。今後ますます取り組みに磨きがかかることを期待しています。引き続きこのシティプロモーションアワードも一緒に育てていっていただけると幸いです。

西山敏樹 委員

今回応募を頂いた各自治体の活動は,どれも地域の問題に根差した内容であり,尊いものでした.シティプロモーションの捉え方も,自治体により大きく異なっていることがわかりました.地方自治体が,地域の持続的発展のために自らの地域の魅力を創出し,地域内外に効果的に伝えて,人財・物財・資金・情報等の地域財を地域内部で活用可能にするフローがシティプロモーションの基本的な考え方のはずです.しかし今回,佐久市のような情報技術を前向き活用したディジタルツイン等も意識した新しい未来創造的手法,田辺市のように人材育成に特化した良い意味で尖った手法も目立ちました.

このアワードの社会的な意義は,シティプロモーションの実例がデータベースになって蓄積され,シティプロモーション自体の定義が時々刻々と変化して,それが広く共有されることだと思います.そして,新鮮な定義に則り自らの自治体を絶えず見つめなおし,シティプロモーションの手法を地域に根差す形でスパイラル的に改めていく各自治体の心的姿勢が波及していくことを審査員として期待しております.それゆえに,各自治体が絶え間なくシティプロモーションのアクションをとり続け,このアワードで競い合い,みんなでシティプロモーションの定義と手法を創り上げていくことを心より期待しております.

畠田千鶴 委員

金賞を受賞されました13自治体の皆様、おめでとうございます。
 シティプロモーションを評価する。なんと難しい作業でしょう。郷土愛、役所の内部広報から地域ブランド、観光、ビジネス、インバウンドまで広範囲にわたる政策の連立方程式で読み解かなくてはなりません。また、シティプロモーションにおいて、ロジックや数値が整っているだけでは完結せず、地域内の人だけでなく、域外の人とも「わくわく感」を共有するバランスの取り方に難しさを感じました。この難しい事業に携わり、応募していただいたすべての自治体の真摯な取組みは、感動に値するものでした。
現在、SDGsの取組みを通して、身近な地域において、海外にルーツを持つ人、LGBTQ、障がいのある人、生活が苦しい人、そして様々な個性を持つ住民の存在があらためて認識されています。地域の社会構造の変化の中で、あらゆる住民が共生するために、今後、シティプロモーションはますます重要視されると思います。今回、受賞された取組みが、他の自治体のベンチマークとなり、望ましい地域社会に向かって行くことを期待いたします。
 

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